離婚による子供への心理的影響〜PASについて
 両親の離婚がその子供に与える影響について、心理学・精神病理学の観点から考えていきたいと思います。この分野については、大学の一般教養の授業で少しかじったくらいの程度なのですが、とても興味深いテーマでしたので、他のwebページや、入門者向けの本を読みつつ書きました。正確でない記述があると思いますが、発見なさいましたら、mailのほうにてお知らせいただければ幸いです。


・PAS 〜片親引き離し症候群〜 について

 PASとは、Parental Alienation Syndrome の略で、直訳すると、『片親引き離し症候群』と訳すことができます。しかし、PASの本質を考慮して、『洗脳虐待』と訳す人もいます。PASとは、簡単に言うと、監護親が非監護を誹謗中傷することによって子供を洗脳し、その結果、洗脳された子供が自ら非監護親を誹謗中傷するようになる(つまり、監護親の非監護親に対する誹謗中傷を支持するようになる。)ことを意味します。

 なんにせよ、PASという概念は、まだまだ日本においては一般的な概念ではありません。(アメリカではかなり一般的な概念で、論文の数も日本とは比較になりません。)しかし、だからといって、このようなことが日本で起きていないということにはなりません。実際に、両親の離婚後、毎日母親から父親の悪口を聞かされていたわたし(時々在る会う父親からも母親の悪口を聞かされていましたが、、、。)はPASの被害者であるといえますし、わたしの他にもこのような経験を持つひとをわたしはたくさん知っています。PASについての権威であるガードナー博士によると、PASは、子供に様々な情緒的問題、対人関係上の問題などが生じさせ、長年にわたって悪影響を及ぼすとされ、引き離しを企てている親の行為は、子供の「情緒面に対する虐待」であると指摘されています。

 PASの一被害者としてのわたしにできることは、とにかくこのPASという概念を、日本に広めることです。そうすることによって、(親が子供への悪影響を心配することで)PASを未然に防ぐことができるかもしれませんし、なによりも、そういう状態を言葉によってきちんと定義し広めることは、PASの被害者の人が、自分の置かれた状況を冷静に整理し、理解することに繋がります。(実際にわたしがそうでした。)以下に、PASについて書かれたサイトを紹介していますので、ぜひぜひ一度見てみてください。


・当サイトと同様に離婚について主に子供の立場にたったサイト作りをなされているTさん、Mさんの
 『離婚と子供』様

・良親は両親がモットーの
 『CHILDREN'S RIGHTS NETWORK OF JAPAN』様
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